蛾にまとわりつかれていた。はらってもはらっても僕の周りを飛んでいる。そして触れてくる。なつかれているようだった。もしかしたら知り合いの誰かが死んで、蛾に生まれ変わったのかもしらん。そして僕に何かを伝えようとしているではないだろうか。そう思うと無下にはらうことができなくなった。

蛾は特に顔の辺りを飛び回っている。口には沢山の鱗粉がついた。洗面所で「ぺっぺっ」と唾とともにそれを吐き出そうとしたら、その勢いで激しく嘔吐した。

という夢を見た。おねしょの要領で寝ゲロをしたかと思ったが大丈夫だった。それにしても蛾という漢字は虫ヘンに我と書くのか。自分にまとわりついていたのは自分なのか。最近、がんじがらめの感は確かにある。それはきっと自分で勝手に作った檻なのであろう。